サマンサ②

2010年07月01日

しばらく空きましたが

愛犬サマンサstoryです。




朝が来た。

最期の呼吸を見届けようと目が離せず

私は徹夜した。

でもサマンサは朝を迎えることができた。

意識は戻らない。

呼吸も浅い。

サマンサはソファに横たわって

私たちの写真に囲まれている。



子どもたちが起きてくる。朝ごはん作らなきゃ・・・。

消えそうな命と、いつもと変わらない朝。



パパが「俺が今日は休むよ。」と言ってくれたので

私はホッとして台所に立てた。

私、今日付いてあげれないことが気になってたみたい。

自分の感情も察知できないくらい

心がサマンサから動かなかったんだ。



もしかしたらを考えながら

私も息子たちも「行ってきます」と言った。

出かける前にサマンサが

本当に小さくクシャミをした。

反射がある・・・大丈夫??かも。

目が開いた、けど誰かは認識していない。

今日、帰ってきたら会いたい。



私たちが出かけた後

そして出勤前の娘が泣きながら

サマンサに会いにきた。と。

しばらく添い寝をして

結局午前中はいてくれた。

そしたら

急に立ち上がろうとして転び

ソファから落ち畳に移動した。とのこと。


お昼、かかりつけの獣医さんが往診に来てくれたらしい。

私たちは出かける前

「入院はさせないであげようね。家で看取ってあげようね。」と

話し合っていた。

先生はケイレンはおかしいからと

精査のためにやっぱり病院に連れて行って

連れてきてくれて脱水に対しての点滴が始まった。


みんなで連絡を取り合って

なんとかそれぞれの一日を過ごした。

帰宅すると

パパはまたぐったりしているサマンサを

黙って見つめている。


交代して看護。

体の向きを換え、蒸しタオルで拭いてあげた。

肉球を何となくマッサージ。

夕食を作っていると

息子たちが続々と帰宅。

ふと居間に来ると

三人が何気に交代でそばについている。

娘からもメール。

サマンサ・・・・大好きだよ。と。



ご飯を食べ終わって、私は決めた。

「サマンサ、散歩行こう!さ~あ、いつまで寝てんの~?

パパ、散歩行こう!毎日、サマンサ散歩が楽しみなんだし。」

「は?どうやって?」

「私たちが抱っこすればいいたい。

歩けんかったら車椅子でも何でもあるたい、それと一緒よ☆」



三人で出かけた。

「ほら~サマンサ、星きれいやん。」

「ここはTちゃんち。小さいとき散歩に行ってもらったよね。」

「ほら、見て!公園。BONにぃにたちとよく遊んだたい。」

私はずっと話しかけた。

パパが鼻をすすっているのが聞こえたから

一緒に泣きながら歩いた。

「男は弱いね~サマンサ。」と二人で悪口を言ってやった。

途中で腕が痛くなって

パパと交代した。

パパの抱っこのほうが安心してるのが分かった。


深夜、

サマンサが外を見てたから

もう一回抱っこしてウッドデッキに出てみた。

しばらく話してたら

急に体の向きを換えて

ビックリするくらい大きな声で遠吠えを二回した。



そう言えば・・・相方{まる}が昨日から姿を見せない。

{まる}を呼んだのか。

自分の『生』を夜の自然に、アピールしたのか。


サマンサ・・・生きてるね。

私たち。



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Posted by 花梨 at 00:04│Comments(0)animals
 
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